〔WEBぱる裏マガジン〕
■唐辛子パウダーの製造法
はじめに注意書きですが、この香辛料は作る過程で注意を要するものであり、誤ると人体に悪影響を及ぼし、生命を危険にさらす可能性があります。
製造にあたっては、すべて自己責任の上で判断・実行してください。
なぜ危険なのかというと、材料の唐辛子が辛すぎるからです。
よく激辛と表現されますが、唐辛子の辛み成分である「カプサイシン」は、味覚ではなく痛覚に刺激します。
したがって皮膚や粘膜に触れるだけでも痛みを感じます。食べるときも、入れすぎに注意してください。
作り方は至極簡単です。
- 唐辛子を育てる
- 収穫し乾燥させる
- 粉砕する
することはこれだけ。
唐辛子パウダーと一味唐辛子、チリパウダーの違いについての明確な線引きは不明ですが、
- 挽く時間の違い(一味唐辛子は粗挽き、パウダーは粉末)
- 混ぜ物の違い(チリパウダーは他の香辛料を混ぜる、唐辛子パウダーは唐辛子だけ)
と思ってください。
粗挽きの一味唐辛子、他と混ぜ合わすチリパウダー、チリソース、七味唐辛子も触れる程度ですが採り上げます。
ここのアレンジが本当に楽しいのですが、本旨は別にあるので触れるのみです。
唐辛子パウダーの製造法
1.唐辛子を栽培する
2.収穫。ついでに越冬
3.乾燥させる作業
4.唐辛子を挽く準備
5.挽いて容器に入れる
6.唐辛子パウダーの製造・2016年更新
執筆:中の人
1.唐辛子を栽培する
・あらまし
用意するものは、余った鉢やプランター、余った土、それと種あるいは苗。
庭のある人は地植えでもいいです。
もし越冬させたい場合は、あらかじめ嵩張らない号数の植木鉢にし、7号(外径約21cm)ぐらいまでを目安にします。
ほとんどの唐辛子は特別にしてやる必要の無い植物なので、カネをかけないほうがむしろいいです。
根っこだらけの目の細かい土でも、ちゃんと育ちます。
唐辛子には多くの種類があって、2015年現在の世界一辛い唐辛子は「キャロライナ・リーパー」といい、ギネス認定されたキングオブキングです。
続いて「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」「ナーガ・バイパー」「トリニダード・モルガ・スコーピオン」「インフィニティ・チリ」「ブート・ジョロキア」らが名を連ねています。
ですがもともと辛さに個体差があり、その気候・風土で大きく変化しますので、痛覚で言えばこれらは皆同じです。
痛さを求めてキャロライナ・リーパーにこだわる必要はありません。
後からかすかに感じる、甘味の違い香りの違いはありますが、これらのクラスでそれを望むのは見当違いです。
痛さでは一段ランクの下がる「ハバネロ」ぐらいから、いわゆる美味さを楽しむことができると思います。
・4月頃に種、苗を買う
4月頃からショッピングセンターで唐辛子の苗を見つけることができます。多いのはハバネロや島唐辛子だと思いますが、これでも十分痛いです。
さきの最高クラスの種や苗は、その辺の園芸店にあるわけではないので、ネット通販で探すのが手っ取り早いです。
それらが手に入って栽培となりますが、定植から収穫までのポイントは「枯らさない」ことです。それ以外書くことがないです。
元肥入れて土作りとか、培養土買うなど必要ありません。
枯れる前に水やりだけやっていればいいです。
ただしベランダで鉢やプランターを使って栽培する人は、真夏の熱対策をしましょう。
ベランダと鉢の間に何か敷き、熱を伝えなくさせます。
古雑誌でもブロックでも何でもいいですが、スタンドをわざわざ買うのはもったいないです。
下の次は上もします。
マルチングは黒のシートだと土の温度が上がりすぎるので、菓子袋で裏側がアルミコーティングされてるものを使いましょう。
あるいは余ったバークチップや鉢底石を敷き詰めるのもアリです。
ついでに鉢の周りにアルミホイルを巻いておくと完璧です。
・世話を焼きたくなるが…
そうこうしてると、芽が出て枝が伸びてくるわけですが、アブラムシ対策をします。
ほっとくとびっしり混み合うほどになり、やがてモザイク病などの病気により全滅してしまいます。
牛乳スプレーやらテントウムシでどうにかなるならいいですが、殺虫剤一吹きが早く確実です。
私はチェス剤で駆除しています。
そして、葉も大きくなり花がつきます。
ここで肥料を与えてもいいですが、与えすぎるとアウトなので、少ないぐらいがちょうどいい量だと思います。
その花から実がつき大きくなるのですが、例えばプリッキーヌ・スワンや鷹の爪なんかは、咲いた花がほとんど実になります。
対して、先に挙げたギネス級の面々は、半分実になるかどうかのやる気のない連中と思った方がいいでしょう。
そこでつい、いろいろなことを考え世話焼きしたくなりがちです。
そして皆するんですが、ほぼムダに終わります。
むしろ枝葉だけが育ち過繁茂となる場合があります。
着果、肥大、熟期を促進するホルモン剤のトマトトーンは効果がありましたが、ただの経験則ですから、話半分程度に思っていてください。
量産させたいときは、1つの苗で実つきをよくする努力より、2つ3つの苗を育てるほうが簡単です。
保険のようなものを考えるなら、実がつきやすい鷹の爪も育てていいでしょう。
また別種の唐辛子を隣り合わせるとお互いの花粉を受粉させてしまうから離すべき、という意見もありますが、実感ではそういうことはありませんでした。
ベランダが狭いのでどのみち隣り合わせるしかないのですが。
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2.収穫。ついでに越冬
・実に軟弱者
前回、栽培に際して手間をかけないと書きましたが、その割に真夏のベランダの熱に対してあれこれ細かい対策を解説しました。
それはなぜかというと、ギネス級と書いた、「キャロライナ・リーパー」「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」「ナーガ・バイパー」「トリニダード・モルガ・スコーピオン」「インフィニティ・チリ」「ブート・ジョロキア」の面々は、日本の真夏に弱いのです。
だいたい35度前後になると生きるだけで精一杯のようです。
日本の多くの地域では7月下旬から9月上旬までは30度以上の日が連続し、その間の結実が厳しいようです。
花落ちを必要以上心配する人は、自分の手で受粉させたりもしますが、唐辛子は人工の受粉はいりません。
指で色々いじったりしますが、かえって花がボトボトッと落ちますのでこちらの気持ちがふさぎ込んでしまいます。
凶暴さのイメージをウリにしてた最高クラスの唐辛子達も、意外に軟弱者だったわけです。
台風にもめっぽう弱いです。
梅雨で過剰な水責めを受けての台風直撃ですと、花実どころか葉が吹っ飛ばされ主茎が倒れます。
ですので地植えや屋内に避難できないほど大きいプランターはこの点を留意しなければなりません。
しかし台風の来ない年もありますので、それですとミニトマトのようにたわわに実る逆転劇となります。
水やりを減らすと辛味が強くなるという意見がありますが、経験則でいえばその通りだと思います。
ただこういうことにこだわると碌な結果になりません。萎れない程度にあげればいいでしょう。
・ 真夏を挟んだ2期結実する
これらにより2つのコースがみえてきます。
1つは、春に種まき・苗買いし育てていくが、夏の酷暑と台風で花落ちに悩まされ、夏が終わってから収穫期を迎えるスケジュールです。
最高クラスは大体こうなります。
もう1つは、前年のものを屋内等に入れ、越冬させるやり方です。
苗がすでに育っているのですから、翌春はいきなり花実を迎え、真夏前に第1陣が収穫となります。
今日は11月25日ですが、画像のとおりまだ青々とさせた実がついています。
悪天候になったら避難させます。
越冬については、初めて栽培する年は種からの栽培になりますが、その苗を生かして翌年も収穫させることになります。
仮に枯れても損はありませんのでダメ元でいいのです。
明け方が冷えてきたなと感じるぐらいのときから、屋内の陽の入るところに置くだけです。
冬の底冷えするときは、鉢の部分を大きいビニール袋に入れておきます。
水やりは土が乾燥しきる前までに与えれば十分です。
ある程度枝を落とし、残る葉を半分に切るなどやり方はいろいろありますが、10号鉢(外径約30cm)のジョロキアをそのままにしても越冬できました(ただし主茎は幹と化し大ぶりな枝葉になっても、根を広げることができないので、翌年の収穫量はむしろ減ってしまいます)。
鉢のサイズに合わせ、場所的にも邪魔にならない程度まで落としていくのがいいでしょう。
ちなみに唐辛子は挿し枝で発根させることができます。
だいたい梅雨の6月と真夏を過ぎた9月にできやすいです。
自分が望むサイズで苗となるので、計画が立てやすくなります。
また小さいサイズにして、陽の入るキッチンに置き越冬を楽しむこともできます。
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3.乾燥させる作業
唐辛子パウダーは作る過程で注意を要するものであり、誤ると人体に悪影響を及ぼし、生命を危険にさらす可能性があります。
製造にあたっては、すべて自己責任の上で判断実行してください。
・辛味成分と接触させない
最初にポイントを挙げておきますが、唐辛子の辛味成分と皮膚が接触しないように最大限の注意を払います。
直接触るのはもちろんですが、日常使用している物に移ることで、間接的な接触も避けなければいけません。
必要なものを挙げます。
- 収穫した唐辛子
- ハサミかナイフ、カッター等切るもの
- 吊るすための水切りネット
- 使い捨てのビニール手袋
- 古新聞
作業は敷いた新聞紙の上でします。
まな板を使うと辛味が移って使い物にならなくなりますので、新聞紙を例示しましたが捨てる前提のものであれば雑誌でも何でも構いません。
切るものはハサミが楽ですが、どれを使うにせよ、きれいなものにしましょう。
カッターの新しい刃は油がついてますので、紙やティッシュで拭っておきます。
切るものは、水で洗うのではなく紙類で拭うことで辛味成分を除去します。もちろん、使い捨ててもいいです。
手袋を必ずしますが、ビニールがダブつきますので、刃物で切ることがないようにします。唐辛子を持つ手(右利きの人は左手)の指は、セロテープでピンと張らせると安全です。
準備はこのくらいですので、作業に掛かります。
まず画像のように収穫した唐辛子を縦に半裁します。ヘタの部分は切って捨てます。
中心部の種のある部分を胎座といい、辛味成分はここにあります。
皮が辛いのは、この胎座と接触しているからです。
当然のように胎座は捨てずに残しておきますが、種は取り除きます。
この時点で目が少し痛くなると思いますが、間違っても目をこすったりしないでください。
無意識でこする心配のある人は、メガネをすればさすがに気づくと思います。
万が一、辛味成分が目についてしまったときは、悶絶してるでしょうが眼科へ直行してください。
・触ってしまったら
ここでもし指でつまんだりするとどうなるかと言いますと、指先同士の接触で爪の中に辛味成分が入り、染みる痛さが始まります。
さらに洗い落とそうとして石けんを使って水で流すと、他の指先まで移り、爪だけでなく毛穴にまで染みこみ火に油を注ぐ結果となります。
そして手から目や鼻、最悪なのはトイレに行ったせいで局部にまで移り、大惨事となってしまうことです。
粘膜のような皮膚の弱い部分に移れば当然のことなのですが、口にするものという印象のせいでガードが今一つ甘いのかもしれません。
もし触れてしまったときは、拡散させないことだけを考え、食用油を掛けてティッシュやボロ布で拭い取ります。
辛味成分は水には溶けにくく、手を洗うっても広げて伸ばすだけになってしまいます。それに対して油には溶ける性質があるので拡散せずにすみます。酒や酢にも溶けます。
あと粘りのある粉、たとえば小麦粉でもある程度落とせますので、油もなければ酒も酢もないときが百年に一度くらいはあると思います。
そのときは小麦粉で代用できます。強力粉ならなお良しですが、ちなみに大麦は粘りのない粉なので不向きです。
・軒下に吊るす
切り終えたら唐辛子を水切りネットに入れますが、これは三角コーナー用の粗い目のものがベストです。
よく見るオクラを入れているネットの、もっと大きいものです。
下の画像にあるものがそうです。
乾燥しやすさを考えて、詰め込むよりも中で広げておけるぐらいにしておきましょう。
もう新聞紙や手袋は包んで捨てておきましょう。切った刃物は拭うか捨てるなどします。
そしてこれらを乾燥させるのですが、屋外で陽に当てておきます。
夏の日射しなら一日二日でかなり乾いてきます。
何度か位置を変えてムラなく乾燥させます。
その後は日陰で乾かしてもいいですが、ここで問題が1つあります。
この時期、夕立や台風がありますが当然雨は避けておきたいところです。
だからといって屋内に干すと、揮発した辛味成分で家族全員が目を殺られます。
雨の当たらない軒下に吊すことになりますが、1日雨降りのときなどはジップロックにでも入れ屋内に避難させましょう。
1,2週間ほど干しておけばいい塩梅にカラカラになります。
もし切って干すのが面倒だと思う人は、鷹の爪のように皮が薄いものにすれば切らずにそのまま乾燥できます。
キャロライナ・リーパーらを切らずに乾燥させることもできなくはないですが、確実性に欠けます。半裁するのは一手間ですが必要な工程でしょう。
画像は「内藤唐辛子」。1年以上乾燥させっぱなしで色が抜けてしまいました。
そんなのでもすごく辛いのですから呆れます。
こいつは江戸時代に信州高遠藩主内藤家の下屋敷(新宿御苑)でつくられ、東京周辺で栽培されていた唐辛子だそうです。
・息ができなくなる苦しさ
乾燥期間を短くするために電子レンジでチンするとどうなるでしょうか?
あっという間に唐辛子は焦げてしまい、辛味成分が家中大放出ということで、家族全員を外に出し、加熱した唐辛子はビニール袋に入れ処分しました。
しかし熱でビニールに穴が空き、すぐにまた大放出となりゴミ箱丸ごと外に出しました。
恐るべきはその拡散力で、すべての部屋という部屋に辛味成分が行き渡り、押し入れの中にまで及んだことです。
ブツは新聞紙で何重にもくるんで捨てました。
家中すべてのドア・窓を全開にし、冬の寒空に30分ほど家族全員待避させてなんとか収束しました。
冒頭の注意書きで、生命の危険と書いてますが本当のことです。
処分中に慌てたせいで、頭をカウンターに強打したのですが、まったく痛みは感じませんでした。
臭気を吸い込んだ苦しさでそれどころではなかったのでしょう。
他には換気扇の下なら大丈夫だろうと、屋内で挽いてやっぱり悶絶したり、懲りずにフライパンで乾煎りして息ができなくなったりなど、いろいろやらかしています。
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4.唐辛子を挽く準備
唐辛子パウダーは作る過程で注意を要するものであり、誤ると人体に悪影響を及ぼし、生命を危険にさらす可能性があります。
製造にあたっては、すべて自己責任の上で判断実行してください。
・コーヒーミルを買う
順番に必要なこと・ものを挙げていきますが、一番の問題は挽くためのミルです。
まずフードプロセッサー、ミキサー、ジューサーは使わないでください。
現在使っているミルもダメです。
なぜかと言いますと、どうしても辛味が残ってしまい、もう他には使えなくなるからです。
ですのでネットでミルを探していきます。
この手の電化製品は、ネット通販業者が小口問屋からの仕入れ情報を見て注文します。
なので常時販売しているわけではありません。
こまめに商品検索していると、安いときの通販サイトを見つけられます。
見つけたときが唯一の買いどきですので、安いと思える値段なら、すぐクリックしましょう。
画像のミルですが、1200円だったので2つ買いました。
唐辛子用とコーヒーや胡麻を挽く調理用です。
ちなみにこの2つで品切れ。あとは入荷未定となってしまいました。
これを受けて類似の商品は、強気に値段を上げていました。
・ゴーグル、マスクを用意
目を守るためのゴーグルと、鼻と喉を守るためのマスクを用意します。
わざわざゴーグルと書いたのは、隙間を作らないためです。
メガネ・サングラスは意味がありませんので止めてください。
いまどきは学校の水泳授業でゴーグルを使わせているので子供のでも構いませんが、バンドの伸び縮みは確認しておきましょう。
持ってない方は百均みたいな安売り店にもありますので探してください。
マスクは鼻と口をすっぽり覆える使い捨てのがいいです。
鼻に隙間ができますので、ワイヤー付きのを3枚重ねて使います。
それでも辛味成分は難なく入り込みますので、鼻にティッシュを詰めて栓をすれば鼻腔は守られます。
ただし口呼吸になりますので、喉に焼けつく痛みが走ります。甘い飴でも舐めていると気休め程度にはなると思います。
短時間ですがここの作業が一番危険ですので、このくらいしても決してしすぎではありません。
・空き容器、漏斗を用意
挽いたパウダーを入れる容器ですが、連想しやすいのはエスビー食品やマコーミックの香辛料の瓶でしょう。
それでいいと思いますが、挽いたパウダーを封入するまでは出来る限り短時間で終えないと、自分のライフがみるみる減ってしまいます。
ですので容器の口は広いものが入れやすく、助かります。
またパウダーの量が予想以上に多くなっても全部入るものがベストです。
パウダーが余るのは惨事の元ですので、1つの瓶で収まることを優先させるほうがいいでしょう。
画像は左がお馴染みのエスビー食品の瓶で、右は胡麻か何かので1年分は余裕で入る瓶です。口が大きいのもありがたいです。
そういう実務上の良し悪しがわからずに、無印良品の小洒落た瓶を買って入れる作業で失敗した人がいますので、無謀なサイズに入れるのは禁物です。
多くのパウダーをムダにした上に、息ができなくて死ぬかと思いました。
漏斗を使えば簡単ですが、形的に普段邪魔になりますので使い捨てがいいです。
どうしても捨てたくないという人は、油や酒を染みこませたティッシュで丁寧に拭いましょう。
あるいは紙を漏斗のように丸めて瓶に合う口をつくり、テープでサイズを固定したら流しこむようにしてもできます。
口が小さいと詰まって溢れてしまうこともありますので、口は広くして流し込みも適量にすることを念頭に置きましょう。
空き容器はあらかじめ煮沸消毒かアルコール消毒をしていると、いろいろ安心です。
・延長コード、ガムテープ
ベランダなど外の作業になりますので、屋内のコンセントから延長コードで引っ張ります。
窓にできる隙間にはガムテープで目張りします。
屋外にコンセントがもしあれば、もちろんそれを使います。
作業するところにもし換気口が近くにあるときは、ビニール袋に被せてガムテープで目張りします。
以上で準備は終わりです。
あとは挽くだけです。
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5.挽いて容器に入れる
唐辛子パウダーは作る過程で注意を要するものであり、誤ると人体に悪影響を及ぼし、生命を危険にさらす可能性があります。
製造にあたっては、すべて自己責任の上で判断実行してください。
まずミルの電源を入れ正常に動くかテストします。
ゴーグルとマスク、ビニール手袋をして、封入する瓶は蓋を開け、漏斗を差し込んでおき、挽き終わったらすぐ入れられるようにしておきます。
窓と換気口の目張りもします。
作業は外で行いますが、風向きを意識してください。
風下だと舞い上がった辛味成分がすべて自分に向かってしまいます。
自分に当たらず外へ出て行く向きにセットします。
・唐辛子パウダー
準備ができたら挽いていきます。
挽き終わりから封入までは、リハーサル無しの一発勝負です。
最初はカリカリ粉砕する音が聞こえますが、さらに続けるとパウダーに近づいてきます。
音がしなくなればだいたいOKですが、もう少し余分に回し続けて完成となります。
ちゃんと挽けたか確かめたいところですが、ミルの蓋を開けると辛味成分が舞い上がります。
挽き終わったら1分くらいそのままにし、その後できるだけ静かに蓋を開け、漏斗に少しずつ入れていきます。
この間が辛味成分を強く受けるときですので、小さくゆっくり口呼吸しての封入作業となります。
・一味唐辛子
一味唐辛子は、ミルで挽く時間が短いだけで、パウダーをつくるときと他は同じです。
粉砕でカリカリさせている音がなくなる前に止めて容器に封入します。
パウダーのようには舞い上がらないので、短時間で済ませればノーダメージでしょう。
・チリパウダー
唐辛子パウダーに他を混ぜたものです。
クミンやガーリックなどを入れますが、ガラムマサラと唐辛子パウダーを混ぜるのが手っ取り早く、また確実です。
・チリソース
タマネギとカットトマト、ワイン、酢でつくっています。湯煎した後、普段使っているフードプロセッサーに掛けます。ただ唐辛子は少量、生のものでいいと思います。
ハラペーニョぐらいが一番合っています。
トロミは片栗粉ではなく吉野葛を使ってますが、これは無意味です。
レシピ自体は中南米の全お母さん分、種類があると思います。
・七味唐辛子
七味といっても実はさまざまで、6種類だったり8種類、唐辛子を2種類入れるなど、こちらも何でもありです。検索すればたくさんヒットします。
もし辛さを強調するなら、
- 唐辛子2種
- 陳皮
- 山椒
- 生姜
- 菜種
- 海苔
こういう組み合わせもありだと思います。
配分はとりあえず等分からはじめ、好みに合わせて増減させるといいでしょう。
画像は陳皮といって、ミカンの皮を乾燥・粉砕させたものです。
これは簡単安全なので誰でもできます。
このミカンは「湘南ゴールド」という限定的につくられたものでした。
清涼感が強いので大好きです。
それと生姜も加えますが、これは筋目と垂直に切って乾燥させたものを挽きますので、ちょっと手間が掛かります。
三味になりますが、これくらいが丁度です。
・おわりに
以上でレシピは終わりです。
あと大事なことなんですが、この唐辛子パウダーはスーパーで売っています。
15g入りで150円ですから1g10円。つまり、作らずとも買った方がラクということです。
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6.唐辛子パウダーの製造・2016年更新
・収穫した唐辛子をパウダーにする
唐辛子は、なくなりそうな年に作れば良く、毎年たくさん作る必要はまずありません。
昨年(2015年)は、その必要ない年でしたので、苗はありませんでしたが、観葉植物としてキッチンに置いた小さなキャロライナリーパーがあり、これから小さな実をいくつも収穫できました。
暖冬ということも大きく影響し、収穫が終わった9月10月になっても花実をつけ、これの分も追加することになりました。

この日はクリスマスイブ。見えにくいですが、まだ未完熟です。
それなりの量になりましたので、今年(2016年)はお休みとなりそうです。たぶん。
・作業風景
実際の手順を見ていきます。
左が延長コードとガムテープ。右はゴーグル、マスク、手袋です。あと、画像ではお見せできませんが、鼻にティッシュをスキマなく詰めてあります。
入れる瓶と漏斗、そして唐辛子用のミル。
左のように、延長コードを窓から外へ出しますとスキマができてしまいますので、右にあるとおり、ガムテープで目張りしてしまいます。
ミルをセットし粉砕します。
見づらく申し訳ありません。
20秒挽きました。量が少ないので早いです。
さらに15秒。粗挽き用はこのくらいでOKです。
粉末になってきました。危険ですが、まだ挽きます。
……やりすぎです。
3分置いてから蓋を開けましたが、このとき鼻の入り口がやられ激痛です。
漏斗を使って瓶に入れます。
高さ1cmにも満たない量ですが、今年(2016年)・来年の収穫まで持つと思います。
丼もの一振りで咳き込むくらいの辛さです。
食べ慣れると、腸内がとても安定します。