■お能大好きの能女です――「道成寺」のなぞを追え!

「能」と言えば、ご存知、観阿弥・世阿弥が大成した、世界に誇る伝統芸能……ですが、観れば退屈で眠気と闘う難行苦行ってイメージが強いのでは?

お能の演目もいろいろでして、なかには目を驚かすスペクタクルってのもあります。

その代表が「道成寺」。何しろ80キロもある大鐘を舞台の天井に吊るし、舞のクライマックスでドスンと落とすのですから、これだけでもかなりの迫力。他にも見所満載で目が離せません。

 

この「道成寺」、若手能楽師の登竜門とされる特別な曲で、役者以外は裃(かみしも)を着けて舞台に上がるほど格が高い。

演じる側も、観る側も力の入る実に魅力的な演目です。

なのに、どうも素性の知れないところがありまして、作者もはっきりしないし、能の成り立ちも時代を追って転変。

内容的にも筋の通らないところがあるし、本説(能の元となる話)の「道成寺縁起」っていうのがまた妖しい話で……。

 

まあ、魅力的な曲ゆえに、600年からの能の歴史のなかで、多くの人の手が入り、思いが加わって、矛盾をはらみつつ曲節・多面化したのでしょう。

いわば能の鍾乳洞? ここはひとつ鍾乳洞探検よろしく、能「道成寺」のはらむ「??」を、じくじく探ってみましょうぞ。

 

能「道成寺」のなぞ ――恋か、恨みか、哀れか、その成立にトリック??

23.道成寺の見所① 鐘を吊る

22.道成寺は特別な曲――披き、連帯感

21.改めて、能「道成寺」の魅力

20.ちょっと道草② 蛇ではなく龍になる―「華厳祖師絵伝」の善妙

19.ちょっと道草①「蛇」は女で決まりなのか―「白蛇伝」と「三輪」

18.結局、根本は女だ!―キーワードを整理してみよう

17.女はなぜ鐘に執着するのか―そこに垣間見る能「道成寺」成り立ち

16.山伏神楽の「鐘巻」―女の鐘入りの原型?

15.「鐘巻」「道成寺」は、なぜ後日譚?

14.「鐘巻」から「道成寺」へ、原動力は世阿弥の孫!?

13.黒川能の「鐘巻」は原型を伝えるか?

12.「道成寺建立の縁起」―そこにも1人の女の存在が……

11.古能「鐘巻」との比較―「道成寺」はストーリーを捨てた?

10.能「道成寺」の作者はだれ?

9.能「道成寺」では「川」の存在感ってどう?

8.「僧」と「女」という葛藤―「僧」を捨てれば解決!

7.道成寺縁起の異本―「日高川草子」の場合

6.道成寺と日高川―「鐘」と「川」の系統

5.尾ひれ・転々「道成寺説話」―突如「川」が加わった

4.「道成寺」迷宮への6つのキーワード

3.「乙女の恋の物語です」ってマジ?

2.でもって、能「道成寺」の筋はこうなってます

1.道成寺縁起ってどんな話? 絵巻で語りましょう。

執筆:堀江優子

ほりえ・ゆうこ。ライター&エディター。妊娠・出産・育児、健康、競馬、そしてビジネス書などを手がけてます。趣味では、お能が大好きの能女〈ノウジョ〉! 最初に見た「隅田川」で度肝を抜かれ、以来首ったけ。あちこちの能楽堂へ足を運び、謡や仕舞を習ったり。

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