〔WEBぱる裏マガジン〕

■眠れない夜にあいましょう

布団に入り目をつむる。

ほぼ10秒以内で眠れていたのに、5年前のある日を境に眠れなくなる。

テレビを見ながら、本を読みながら、お酒を飲みながら…気持ちよく(だったと思う)落ちることがなくなった。

代わりに、日中なにかの拍子で突然落ちて困る。

会社には迷惑を掛けっぱなしだ。

(1)布団から出ない
・何もしないで入眠を待つ
・布団の中でゴソゴソ何かする 他
(2)起きて部屋にいる
・調べ物をする
・本を読む
・音楽を聴く 他
(3)外へ出る
・ベランダで外を眺める
・散歩する
・ジョギングする 他

こんなまとめ方もできるが、気分次第の行動なので、そのときそのときを思い出しながら書く。

 

夜遊びをするトシでもなければ、仕事に没頭することももうない。

快眠法などというのはお腹一杯。

ただ時間を埋める。

 

眠れない夜にあいましょう

1.じっとしている

2.眠りながら寝ないことを悩む

3.言葉を眺めていく

4.肩が凝るのでツボ押し

5.散歩に出て猫を探す

長い週末―クスリを飲まないでいると

長い週末―金曜日7:00

長い週末―土曜日0:00

長い週末―土曜日9:00

長い週末―土曜日12:00

長い週末―土曜日14:00

長い週末―土曜日19:00

執筆:大西崇

2015-04-02 20.46.09-2

1.じっとしている

日付が変わった頃から、あー今日も寝付けないか…となる。

寝る時間が一定しないのだから仕方ない。
寝ないクセが付いてしまっているのだろう。
クスリ飲んでりゃどうにかできる話ではない。
諦めて目を開ける。
今日は何をしようか。

目を開けたら体を起こす。
布団から出ることもあれば、下半身だけ布団をかけて座ったままでいるときもある。
そのときの暑さ寒さ気分で変わる。
体が傾いていたり無理な体勢だと倒れてしまうから、なるべくまっすぐにして、じっとしているのがいい。

放心してるとも言えるが、完全に惚けているのとは、ちょっと違う。
でも、あまり思考を巡らすことはしない。
だいたいはどうでもいい話で、考える必要のないコトやモノを繰り返し確認している。
机の形が良くないとか、肘をつくと冷たくて嫌とかいうレベルのだ。
こういう弱々しいが思考はある状態なので、放心ではなく「じっとしている」と思っている。

1,2時間そうしているとさすがに気が済むので、それでまた横になって目をつむる。
すぐ寝付けることは少ないが、完徹することはない。
動かないというのは、わずかでも疲れを伴うものらしい。
激しい疲れは、いまや睡眠をさえぎるタブーなので、このくらいがちょうどいいのだろう。

興奮状態にあるときはこうはいかない。
体を動かさずにいると、頭の中だけは活発でいるので「考え込む」状態になる。
昼食の定食が690円だったか790円だったか、会社で作った資料に間違いがあった、「渡辺」さんの漢字はいったい何種類あるんだろか、というようなことを繰り返しランダムに急いで解答を求めていく。
すると貧乏揺すりや頭を掻いたりで、じっとすることはできなくなり、トイレに行ったり冷蔵庫を開けて卵の数を確認したりする。水道の蛇口を出したり閉めたりする辺りから、意味のない行動とわかり布団に入る。
状態がさらに良くないときは、この後は外の散歩になる。朝までだ。

でもその前に、布団に入って眠気が起きたときは、何か自分が充実した生活を送った気分になれる。
ぼんやりした眠気を感じながら、今日はここまで、とわかる。

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2.眠りながら寝ないことを悩む

すでに寝ているが、本当には眠っていない。
起きている以上に脳が空回りしているようで、おかしな話を作り上げている。
体も起きたときはメモを取っている。それがこれ。

・歩いている通路の壁がチョコに見えてくる
・本当のチョコになって巨大化する
・巨大な壁=お城、に解釈される
・城なら王女様がいるわけで目の前に登場する
・現実的なイメージができないので、宝探しに変更される
・宝は海の底にあるものなので海中にいることになる
・設定が面倒になって海でも呼吸できることになる
・海と言えばサメ。サメが迫ってきたところで終わり

夢は記憶の整理だけではなく、きまぐれな進行形で話を作ったりもする。
迷惑きわまりない。
眠りが浅いから途中で起きてしまう。
明け方の目覚めならそのまま早起きにできるが、まだ3時前。
こんな日は布団から出ないまま音楽を聴いていよう、となる。

かかっているのはNeil young(ニール・ヤング)という外人さん。
「Helpless」「Four Strong Winds」 ただただ歌の繊細な美しさ
「Powderfinger」「Unknown Legend」歌謡曲。素晴らしい演奏
「Like A Hurricane」「All Along Tthe Watchtower」爆音

起き上がって、youtubeで映像を見ながら聴くのもいいが、起きるか起きないかは実は大きな違いがあって、今日は起き出さない。
よく寝る前だから静かな音楽がいい、やかましいのは興奮して眠れなくなる、というが、あまり関係ないようだ。
半分聴いていないのも同然だからかもしれない。
後の半分は、明日の心配。
でも、いい曲なら耳半分?で十分眠気はやってくるだろう。

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3.言葉を眺めていく

真夜中に、突然の爆発音に飛び起きる。
叫び声をあげたかもしれない。体中、汗をかいている。
でも、何事もなかったように周りは寝静まっている。
実際に、爆発などないから。

耳鳴りの一種だそうで、脳内爆発音とかみんな勝手なことをいう。
病気でもないらしい。
ただ、中途覚醒なので体を動かすことができず、脳内だけが起きていて、結構な恐怖を感じる。
そういう嫌な時間を経て、ようやく体も起きてくる。
ようやく安心するが、こんな時間に起床では日中が大変だ。
どうしたらいいのか…

“i読書”という名前こそ寒さ全開だがとても使い勝手のいいアプリで、「青空文庫」を開く。
作者別のカテゴリーから石川啄木を探す。
今夜はこれを見よう。
小説というのは、ある種、人の心の中を覗き見するシミュレーションだと思っている。
一生懸命に書いた文章なんだろうけど、読む動機は不純だ。
そこで石川啄木の名作「一握の砂」となる。
人としてかなり問題のある方だ。
素直すぎる心情吐露がいい。
この歌集は仮名遣いが古いものなので、意味がすっと通らないことが多い。
だけどそれはあまり問題ではない。
3行詩はひじょうに読みやすくそれだけで十分だ。

 愛犬の耳斬りてみぬ
 あはれこれも
 物に倦みたる心にかあらむ

こういうのは調べないと何がなんだかサッパリだが、
眠れない夜にすることでもない。
わからないままにしておくのでいい。

こっちは、なんとなくわかるレベル。

 ふるさとの
 かの路傍のすて石よ
 今年も草に埋もれしらむ

するとそれに思い当たる(実際は大して関連してない)ことで頭が一杯になる可能性があるので、さっさとページをめくっていく。

でも油断していると、こういう思い当たるようなものも。

 夢さめてふっと悲しむ
 わが眠り
 昔のごとく安からぬかな

何となく嫌な気分になって、この人のプロフィールやエピソードがあるサイトに飛んで、そのダメっぷりに安心し、ようやく気が済む。
そしてまた目をつむる。つむるだけ。

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4.肩が凝るのでツボ押し

眠れない…寝ても起きてしまう…朝になって眠くなる…日中朦朧とする…そして夜は眠気が飛ぶ。眠気がないのに寝ようとすると、肩や首が固まってコリを感じてくる。
枕が高すぎるのかと思って何回も調節するも関係はなし。
やはり体に理由のない緊張を強いているせいなのだろう。
リラックスしたいのは山々だが、布団に入っても「いつ」の指定ができない。
肩や首のこわばりは、すでにクセとなっている。
そんなのでも、横にならないことには睡眠まで辿り着けない。

できることなら、布団に入って目を閉じたままが、もしもの眠気に対応しやすい。
寝支度に時間が掛かると、せっかくのチャンスを逃してしまうからだ。
ただ寝っ転がったままではやることが限られてしまう。
いろいろ考えたが、枕元にいつでも持てるようテニスボールを置いている。
眠気を誘うというより、コリをほぐしてリラックスさせようというもの。

することはツボ押しで、布団と体の間にボールを当てる。
イタ気持ちいい所を重点的にすると、なんとなく自分のツボがわかってくる。
背骨に並行して左右にある背筋をギュウギュウ。
腕の付け根辺りをギュウギュウ。
太もも、ふくらはぎ、二の腕は側面が効く。
腰もお尻までギュウギュウしたら首と後頭部。
ここは軽く押す程度にするが、なんだかんだで一番長くなる。
結局、3時4時の就寝となるが、これはツボ押し効果なのか単なる時間潰しだったのかはわからない。
そのせいか、全身しつこくギュウギュウしてしまい、翌日は揉み返しであちこちが痛い。
痛いのとだるさで酷い一日になるだろうが、睡眠の対価としては悪いものではない。

ただ、布団に入って初めてコリを感じるのはおかしい。
以前であれば、肩凝りや首の疲れは日中からあった。むしろ寝ている体勢の方がラクだったはず。
今現在は起きて座ってのテキスト打ちだが、どこもコリはない。
それでも布団に入ると、じんわりとやってくる。
感じてきたらすぐにギュウギュウしないと、コリが強くなる一方になる。
そしていつも半身が凝る。

これこそ健全ならざる心神耗弱な者の特徴的な症状であり、つまり神経の変調と精神の異常によるもので、どこの筋肉も疲労してはいない、これが真実だ。
こうしてまた一日が始まる。

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5.散歩に出て猫を探す

・Scene1

すでに布団に入って3時間ほど経過している深夜、眠気らしいものがどこにもない。
超短時間型睡眠導入剤の半減期、つまり効き目は約2時間。
時間切れということだから、あとは自力で寝る以外ない。
「昼は夢 夜ぞ現」とどこぞの名言を頭の中で繰り返してみるが、「昼ねむったい 夜寝られない」のだから、自分の睡眠とは関係なくすぐ止める。
睡眠のために頼る手立てを考えるが、眠る気配すら感じなくなると、起き出すことになる。これでさらに冴えてしまうと、外出という答えが残る。

外出というのは、着替えがめんどうなので、余程のことになる。
何で夜中に歩かなきゃならないわけ?と自分で自分を詰問する。
なんでと言われても、寝れないからこうして動いて疲れさせ、気分転換も狙った上での行動だ。
こんなくり返しで頭を一杯にさせてる人間を野に放っていいのかわからないが、別に錯乱してはいないので社会的には無害だと思いたい。

外出の目的はコンビニだ。
フラフラしているだけでは、警察の職務質問を受けかねない。
少し遠回りして着くと、プリンやらカップ麺などその時食べたいものを買う。

・Scene2

どこも寝静まる深夜。
酷いうなされ方で目を覚ます。
意識は朦朧、体も寝たままで動けない。
じわりと体が床に沈んでいく感覚で、そのままでは落ちてしまう。
それは困るから懸命に体を動かそうとするが、重力に逆らえず意思伝達が何秒か遅れてくる。
本当に自分の体なのか疑うが、恐怖のせいで余計に正常な意識を持てなくなっていく。

やや経って、必死の思いで上体を起こすことができたが、重力の掛かり方が遅れてやって来る。
押し潰される感覚が強いので、それを振り払うように体を動かしたくなる。
止まっていると体が沈むのだからかなり必死にジタバタする。
もう一も二もなく外出だ。

街路灯が少ない住宅街なのでとにかく暗い。
そして昼でも往来が少ないのでとても静かだ。
その先に目的のコンビニがある。
かなりうなされた日は喉が渇くので、スポーツ飲料を買って外で飲む。

・猫が横切る

眠れなくなる前の頃は、夜の散歩は楽しい部類だった。
日中と違って夜は人間が主役ではない。
虫や植物の世界だったり静物がそうだったり。
とくに夜の風は独特の匂いがする。
雨降りの湿気を含んだ風や、植物を通り抜けた後の風は、まるでトクをしたような気分になる。

それが180℃変わって、いまは非常手段で嫌々することだ。
コンビニの横で座り込み、さっき起きたことは何なんだと呆然とするだけだ。
だが、夜の主役のひとりである猫にとっては、自分こそおかしな人間見つけたといわんばかりに、遠巻きだが一瞥をくれている。
でも1秒で、エサを寄越すほど気の利いた人間じゃないと見極めると、スタスタ行ってしまう。
こちらはヒマなので写真を撮ろうとするが、猫は嫌がるように走り去ってしまう。

そんなやりとりが続いたが、あるときついに1枚だけ撮ることができた。
撮らせてくれたのかも知れないが、この1枚っきり。
でも遊んでくれてありがとう。

2013-06-26 00.05.36_R

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長い週末

・クスリを飲まないでいると

猛烈な汗をかいている状態で、店から出ていく。
季節は春にはまだ早い2月、でも暖冬のせいで店内の温度は高いと思うが、冷房はつかない。
外に出るとさらに暑く、服はジャンパーこそ脱いでいたが、シャツは脱水前の洗濯物みたいに酷く気持ち悪い。
そのくせ、やたらに早歩きで次の店に寄っちゃあ物色してまた次へ、目の前で自分と同じ方向に歩いている人たちは追い抜いて、さらに遠くの人たちを目指している。

自分でも明らかにおかしいと自覚している。その原因もわかっている。
意図的にクスリを飲まないでいるからだ。

・金曜日7:00

7:00起床。
この日、予定していた仕事を今日中に片付けてしまえば、土日は休むことができる。
集中してやれば、たぶん夕刻には終わるだろうと、楽観的な見積もりをする。
ただし集中すればのことなので、午前からペースを上げて作業する。
昼食後、日に3回のクスリを飲む。これでクスリは朝、昼飲んだことになる。
午後も早いうちから再開し、やっていくが、段々想像と実作業が合わないことに気づく。
このままでは仕事が終わらない。この後どうしようか。

早々に切り上げ明日も出勤する、というのは避けたい。
でなければ残業し、終電までに片付けて帰ることになる。
だが、一つ考えるべき点があり、金曜の夜は医院に行かなければならない。
すっぽかすと後の予約が1週間先とかが当たり前の繁盛店なので、キチンと連絡を入れ予約し直さなければならない。
医院の予定を聞くと、翌日土曜正午に5分ほどなら空けてくれるらしい。普段も5分以下だけどな。

医院は明日昼に変更できたので作業続行。
夕食もとらずに、とにかく集中する。
だが、仕事は一向に終わる気配がない。
何かがおかしい。
なおも進めていくが、ついに終電に間に合うギリギリの時間がくる。
ここで2つの問題を抱えることになる。

土曜出社か徹夜で作業をするか
徹夜でするならクスリは飲まないでおく

なぜクスリを飲んではいけないかというと、自分に処方されているクスリは抗うつ薬2種と睡眠薬。
飲んで作業を続けるのはとても危険なのである。
飲んで眠れなくなる話は書いたと思う。
布団でジッとして、眠気を感じるのを待つのは大変だが、一番確実で安全な寝方なのだ。
それを布団でジッとしていないと、作業中に突然寝てしまうことがある。
なんの前触れもなく、電源が切れる感じ。
寝たいときに寝れず、寝てはいけないときに寝てしまうへそ曲りなのだ。

・土曜日0:00

そして選択は、徹夜で何としても終わらせる方を取る。
判断・決断をしてはいけないのに選ぶのだから、悪い方へ悪い方へ行き惨事になる。今回もそうだろう。
直感は常に正しいが判断を誤る、どこかで聞いたことあるウンチク通りだと思う。
徹夜で作業するとなれば、おあずけだった食事をまず済ませる。
だがクスリは飲めない。
後は休みなく仕事に没頭するだけだ。
さすがに時間的余裕があるため、焦らずに進められる。
You Tubeで長時間仕事用の、聴いたことのない楽器の演奏をBGMにして、ときどき独り言を言いながらラストスパートを駆ける。
それでやっと、長い長い仕事もなんとか完遂。
ホントは始発に乗って帰るつもりだったが、7:00過ぎの電車。
この時点で24時間不眠で、19時間クスリを飲んでないことになる。
そのせいかの因果関係はわからないが、猛烈な興奮状態で階段を駆け上がるほどの元気さだ。

・土曜日9:00

ここでまた困ることが一つ。
9:00前後に帰宅するが、12:00に医院の予約がある。
この3時間どうすんのさ、という問題。
もしここで寝てしまうと、12:00どころか翌0:00まで寝てしまうだろう、だから絶対ダメ。
3時間を運動に使うことができればいいが、突然寝てしまう危険が大だ。
念のため、目覚ましとアラームをセットした上で、レンタル中の海外ドラマを見る。
観てるのは「CSI」だが、こんな日に予定調和モノは正直キツい。
映像を眺めてはいるが、頭にはまったく入ってこない。
起きているのは確かだが、反応がない感じ。
結局、1話観るのが精一杯で食事にする。
だがこの食事というのも、満腹感で眠くなってしまうものなので、ここは軽くにする。
すると、10分も経たずに食べ終わってしまい、まるで意味がなかった。
この段階では食欲があるのかないのか、よくわからない。
家の中にいては、とてもじゃないが間が持たない。
寒い季節だが、シャワーを浴びて外出する。
冷えるかと思えば逆で、歩くごとに体温が上がっていくような気になる。
そして冒頭のような、一人競走が始まった。

・土曜日12:00

診察まではあちこち寄って間繋ぎし、医院と薬局ではいつもどおりを心掛け臨む。
医院では、昨日からのことは説明するのが大変なので、黙って平静を保ち、汗もちゃんと拭いて、すまし顔で切り抜ける。
先生は変化を感じたかどうかわからないけど、診察を終えクスリを買って無事切り抜ける。
家のそばのスーパーに寄り、大きな塊の肉と酷く臭いアルコール水を買って帰る。

さっき、よくわからなかった食欲はどうやらホントになかったようで、買ってきた半分も食べられず止めた。
昨日の昼以来のクスリを飲み、寝支度にかかる。
発汗は相変わらずで、他にも手の震え、口渇、めまい、焦燥感も顕著に出ている。
そして肝心の睡眠だが、このとき気がつくが日付が変わってからずっと眠気がない。
すでに不眠は30時間に及び、投薬は24時間なかったことになる。
いざ布団に入っても眠気は弱々しく、まだ覚醒が勝っている。
いろいろを考えだすと、眠りは絶対こないので、禅か何かの真似事をして、とにかく脳のクールダウンに専念する。
インチキ臭い呼吸法もやってみて、そのせいか寝る態勢になってきた。

・土曜日14:00

昼のクスリは、睡眠導入剤も一緒に飲んだので、効果のあるうちに入眠したい。
それでやってきたのは、「全身の感覚の遅れ」である。
その恐怖は前に書いたが、まただ。
脳からの指令に体が遅れて反応するというもので、体がゆっくり布団に沈みこんでしまうのだ。
布団の下で溺れている感覚だ。
これは言わば悪夢であり、つまりは寝ボケなので入眠していることになる。
ただ、今回は体がまったく動かせない。
呼吸が変わってイビキをかくとか、寝返りを打つとかはないが、意識はある。
家の生活音はすべて聞こえている。
でも、思考はできないのだ。
仮死状態なんだろうか。

・土曜日19:00

19:00まで続いたところで、布団にいるのを止める。
なんだ動けるじゃん。
5時間よく何も考えず・静止していられたと思う。
起きたら早速、残りの肉塊をポロポロさせながら食べる。臭いアルコール水はまだ臭かった。あとはメールを整理したり、縫い物したり、壊れたメガネ直したり、風呂に入ったり。で起きてる理由がなくなったんで寝た。

nagai

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