感想文って難しい…

[201708]

書店員の皆様、こんにちは。今年の夏も暑いですね!夏といえばそう、夏休みの宿題!

読書感想文!…流れが強引ではありますが、今回は私がこの数ヶ月間で読んだ小説の感想を書きたいと思います。

極力ネタバレには気をつけますが、まだ読んでなくて楽しみにしてるぞ!という本がございましたら、その部分は薄目で読んでいただけると幸いです。

◆イノセント・デイズ(早見和真著)

完全にジャケ買いならぬ、帯買いです。
どちらの書店さんでも目立つところに積まれ、抗えないような引力を感じました。
帯、そしてカバー裏の内容紹介から「これは読後とても心がしんどくなる小説…」と覚悟をしていました。
そこそこの分厚さなのですが、読み始めたらとにかく誇張じゃなく、ページをめくる手が止められないのです。
読み終わった後は抜け殻のようになりました。
気持ちが重たいのです。
だから人に薦めるのはとても難しく、是非読んで!とは言えないのが残念なのですが…。
読み終わって数ヶ月経つのに、なんとなく思い出してはズーンと沈んでしまうけど、久々にこんなに続きが気になって一気に読めてしまう作品に出会えたなと思いました。

◆盲目的な恋と友情(辻村深月著)

イノセント・デイズを読み終わった次の日に「さて次は何を読もう」と積んであった中から引き抜いた本。
前日に重たいストーリーを読んで、次はこの作品。
そういう重たい話を引き寄せる日だったのでしょうか。
こちらもまた、読後感としては沈んだ気持ちが残ります。
女性ながらの色んな感情が混ざり合ったような本でした。

◆首折り男のための協奏曲(伊坂幸太郎著)

先にあげた二つとは違い、重くない短編集です。
しばらく伊坂作品を読んでなかったので、なんとなく手にとってみました。
今回は特に「僕の舟」という話がお気に入り。
例えるなら、少女漫画のような話。ロマンチックというか…。
可愛らしい話で、個人的におすすめです。

◆少女キネマ(一肇著)

こちらも帯買いです。
今回のぱる通信に間に合うように読み終わって良かった!最後のページを読んだあと、何ともいえない嬉しい気持ちになりました。
大学生の、時間に余裕があるからこその青春、どこか古風な雰囲気と、疾走感と、可愛いヒロイン。
サブタイトルの「暴想王」はまさに、妄想が暴走しがちな主人公を表すのにぴったりな言葉です。
しかしその暴想が、周りを巻き込み、話が動いていく。
ずっとジェットコースターに乗っているような、そんな気持ちになる作品でした。

是非、皆様の『最近読んだけどこの小説おすすめだよ』という個人的本屋大賞作品がありましたら、教えていただけると嬉しいです。

こうしてみると帯買いばっかりだなぁ。

暑い日が続きますが、体調を崩されないように気をつけてくださいね。(Y)

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