ホラー以外なら読みます

[201711]

書店員の皆様、こんにちは!

秋も深まり…というよりは、もう冬が近付いておりますが、読書の秋。

今回はお勧めしていただいた2作の感想です。

◆山女日記(湊かなえ著)

湊かなえさんの小説は、『告白』だけ読んだことがあるのですが、それとは違い今回は爽やかな気持ちで読めた一冊です。
「山に登る女性」の連作集。連作って「あ、この人さっきの話の人だ!」ってなって嬉しくなるのは私だけですかね?
それにしても、考えてみれば登山というものをした記憶が無い私。
地名が出てきても山の名前が出てきてもいまいちピンと来ず、ちょっとした山の知識が出てくる度に「へぇ…」という新鮮な気持ちを覚えていました。
私の知ってる山って、箱根と、登ったことのない富士山と、それこそ昔見た映画の雪山(遭難する)とかで…山は怖いなーというイメージだったのです。
ですがどの話も、登った後の達成感のようなものがあって「なんとなく悩みがある?!じゃあ山登ってみれば何か見えてくるよ!」という謎の力があるような気がしました。
山は偉大ですね。
インドア派で山登りなんてとんでもない!という私にも、「登山ってちょっと面白そうかもしれないな?」と思える一冊でした。

◆地獄の犬たち(深町秋生著)

ハードカバーなんて本当に何年ぶり…?という感じだったので、なかなか読むまでには腰が重かったのですが、読むとすらすら読めるのですよね。
ジャンルとしてはハードボイルドは(でいいのでしょうか?違っていたらすみません)そこそこ読んできたつもりでしたので、これも読めるだろうと思ったのですが、久々ということも相まってか、重たい!と思ってしまいました。
でも最後のページまで「えっ、あとページ数これしかないけど!?どう終わるの!?」というハラハラ感に包まれました。
ストーリーとしては、ヤクザに潜入する警察官の話なのですが、だいたいずっとおっかない描写で、一癖も二癖もある人たちに混乱させられる感じ。
こういう話は、一気に読めますね。映像化するのは大変そうだし、小説でバーッと読むのが面白い気がするので、これもまた小説の良さなのではないかなぁと思いました。

 

前回、本を読む場所を決めかねている、と書いたところ、「トイレで読む」という意見を頂戴しまして…なるほど!となりました。

お風呂で本を読むためのグッズなんてのもありますよね。

ちなみに今回ハードカバーを通勤時間に読む気力はなかったのと、家だとだらだらしてしまって読まないので、カフェに行きました。

周りのお客さんもパソコンやら読書やらしていたのですが、やっぱり何となく肩身が狭い気がする…。

そもそも本編が血みどろだったので落ち着きませんでした。

寒くなって参りましたので、風邪などにはお気をつけ下さい。それではまた次号、よろしくお願いいたします。(Y)

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