6.ボランティアをしている人

・ツアー参加の大半は会社員

前回書いたように、ボランティアをするようになるまで「なぜボランティアをするのか」「どういう人がボランティアをしているのか」という2つの疑問を持っていました。

前者については前々回と前回で触れたので、今回は後者について説明します。

 

「どういう人がボランティアをしているのか」を一言でいえば、大学生から60代のいろいろな人です。

旅行代理店のツアーの参加者の9割以上が会社員で、40歳前後の男女が多かったです。

時間があるから、暇だから、ボランティアをする人ばかりではなく、忙しい中で時間をつくって来る人も少なくありません。

 

ボラバスやボランティアツアーの多くは、金曜日の深夜バスで出発、土曜日か日曜日の夜に戻ります。

私が2回目に参加したボランティアツアーは新幹線を使い、土曜日の朝出発、日曜日の夕方に戻るスケジュールでした。

車中泊がなく、移動時間も短いためか、忙しそうな金融機関勤務の人が数人いました。

「新幹線を利用するからこのツアーを選んだ」という人も多かったです。

 

・ボランティア活動を行った人の統計

総務省統計局が2013年1月に発表した「平成23年社会生活基本調査の災害ボランティア活動状況」(http://www.stat.go.jp/data/topics/topi670.htm)で、活動を行った人の概要をまとめていますので、ここで紹介しましょう。

 

10歳以上の人に過去1年間(2010年10月~2011年10月)に災害ボランティア活動を行った人の数は431万7000人で、2006年と比べると約3倍に増加。

男女別では男性が184万人、女性が248万人と女性のほうが多くなっています。

年齢別で最も多いのが40~44歳で5.6%、次に35~39歳と45~49歳が5.5%、50~54歳が5.0%。

災害ボランティア活動を行っているのは35~54歳が多いのですが、実際に活動している人は、全体の5%と少ないことがわかります。

活動日数は年に1~4日が74.4%と最も多く、次は5~9日の13.8%、10~19日の6.6%でした。

 

この調査では、職業が会社員や公務員の人には、従業員規模を聞いていて、男女とも規模が大きくなるほど活動率が高くなっていました。

その理由として、大企業や官公庁などは、社会貢献活動の一環としてボランティア活動の支援などを行っている結果だろうと、分析しています。

 

もうひとつ、独立行政法人 労働政策研究・研修機構の調査もあり

(http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2012/07/022-024.pdf)災害ボランティア活動を行ったのは40代が3.9%と最も多いという同様の結果が出ています。

こちらの調査では活動率は男性のほうが高く、男性で特に多いのが40代の6.4%、次いで30代の5.6%でした。

女性で最も多かったのが40代の2.1%、続いて30代の1.8%でした。

 

さらに、過去1年間の収入とボランティア活動の関連性を探っているのも興味深く、収入が高い人ほどボランティア活動を行った人の確率が高いことが明らかになっています。

150万未満が0.6%なのに150万~350万未満は2.2%、350万~550万未満が2.4%、500万~750万未満が4.3%、750~1000万未満が4.4%、1000万円以上が5.6%でした。

収入がない人も1.7%いました。

11年陸前高田
2011年6月の陸前高田のツアーは、ボランティアに慣れている人が多く、自分のヘルメットを持参していた人もいた。このツアーでは、いまでもつき合いのある友人を得た。12年6月には一緒に福島・南相馬へ行き、ボランティアした。

 

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