・学生やシニアは少ない
ボランティアをしている人というと、時間のある学生や定年退職したシニアをイメージする人も少なくでしょう。
私もボランティア活動をするまでは、このような想像をしていました。
しかし、こういう人は意外と少ないです。
ボランティアで親しくなった元公務員の男友だちによると、定年退職した同世代の友人は「誰も行きたがらない」と嘆いていました。
多いのは、前回触れたように40代の会社員。ツアー参加者は、ホワイトカラーの人が大半でした。
中堅の旅行代理店のツアーの参加者は何度か参加して慣れている人が多かったのに対し、大手旅行代理店のツアーは、ボランティアをするのは初めて、あるいは2回目で、大企業に勤める人が多かったです。
日ごろ体を動かしていない人も多く、「筋肉痛になりそう」などと言っていましたが、「疲れた」といって休むことはなく、黙々と作業をしていました。
このような人は、どうやら「大手旅行代理店ならば、あまり大変な作業はしないだろう」と考えたようです。
私は軽度な作業に物足りなさを感じて、これ以降は旅行代理店のツアーで行くことはなくなりました。
・個人で来る人はさまざま
2回の旅行代理店のツアー(2011年6月の岩手県陸前高田市、9月の宮城県南三陸町)を経て、3回目は10月、福島県南相馬市のボランティアバス(ボラバス)に参加。
4回目は11月、そのボラバスで仲良くなった人とともに福島県南相馬市へ個人でボランティアに行き、12月以降はひとりで行き始めました。
旅行代理店のツアーとボラバス、個人では、参加者ががらりと変わります。
旅行代理店のツアーは、ホワイトカラーの人が多いのに対し、ボラバスや個人ではブルーカラーの人が多くなります。
週末はほとんど会社員ですが、平日に作業をしたときには、定年退職したシニアや、息子に会社を譲った元経営者などと、ご一緒しました。
彼らは「毎月1週間から10日ぐらい滞在」しているようでした。
また東京での仕事をやめ、長期滞在してボランティアしている20代や30代の男性数人と会ったほか、看護師や介護士、教師、大学生。
毎月一回は通っているという飲食店の経営者とその従業員の女性、建設関係の会社の有志社員10人ぐらいのグループもいました。
さらにツアー参加者は首都圏の人ですが、個人だと北海道から1人で車を運転してきて1週間滞在していた30代の女性。
岐阜から車で来て10日ぐらいいた30代の女性もいました。彼女たちは退職したから、長く滞在できたといっていました。
福岡から3人で車の運転を交代しながら、3日間かけてきた60代の男女。熊本から羽田までは飛行機、その後はレンターカーで来た夫婦と子ども2人の家族……。
沖縄や愛知など、首都圏だけではなく、いろいろな地域から来ている人とお話ししました。
個人でボランティアに来ている人との出会いがおもしろくて、何度もボランティアをしたというのが大きかったです。
東日本大震災から1年の2012年3月11日、福島・南相馬には、多くのボランティアが全国から集まった。がれき撤去をしているところ。
2012年3月11日、同じグループになった人たち。この日は女性もたくさん参加したが、力仕事である「側溝の泥出し」だったせいか、女性は私ひとり。この中には京都から来た人もいた。
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