喫茶店で読書、憧れるけど

[201710]

書店員の皆様、こんにちは。

皆様は普段どういう場所で本を読まれてますか?

私は通勤時間の電車の中が多いです。

家だとどうしても読書が後回しになってしまうので、たまには喫茶店で読んでみよう!と、行ってみたのですが…そもそも座席戦争には負けるし、やっとの思いで席に座れたと思ったら、隣に座っている人たちが賑やかに喋っていたりと、全く落ち着くことができませんでした。
パソコンを持ち込んで作業している人たちの集中力を分けて貰いたいなと思う今日この頃です。

◆ことり(小川洋子著)

小川洋子さんの本は、「博士の愛した数式」のみ読んだ事があったのですが、何となく他の本も読んでみたいなと思い、こちらを手にとって見ました。
「小鳥の小父さん」と周りから呼ばれるおじさん、そのお兄さん、そして小鳥の小父さんの行動範囲にいる、わずかな人たちのみの、とても狭い世界の中で暮らしているお話。
解説を読んでいてハッとなったのですが、一切「地名」「人名」などが出てきません。
地名は小説だから仮でいいとしても、人名って必要なものなはずですよね。
でもそれが必要ないぐらい、登場人物も少なく、またその人それぞれに特徴があるから、
この人はどんな雰囲気の人だなぁと、想像しながら読む事が出来る。
少し寂しいような、不思議な世界だけど、「小父さん」と「お兄さん」の暮らしはなぜだかあたたかく感じるものがありました。

◆往復書簡 初恋と不倫(坂元裕二著)

テレビドラマの「カルテット」が好きで、その脚本家である坂元さんの本が出ていたので、どんな感じなのだろうと思って買ってみました。
朗読劇の2本が収録された一冊です。
手紙・メールの形式で、二人の登場人物のやりとりが載っています。
名前とメールの文章だけで書かれており、ト書きなどもないので台本とはまた少し違いますが、ドラマで見た雰囲気が思い出せるような、独特の言い回しというか、お芝居が目に浮かぶよう。
『不帰の初恋、海老名SA』は、中学生の同級生同士の話。
『カラシニコフ不倫海峡』は、既婚者同士の話。
最近あまりにも不倫ネタが多すぎて「もう不倫はお腹いっぱいだよ」と思ってしまうので、若干読むのに抵抗があったのですが、最後まで読むとなぜだか、嫌な感じはしません。
決して不倫を肯定している訳ではないのですが。それを読ませるこのやりとりの魅力は、やっぱり言葉選びが素敵なんだろうなと思います。

 

次号はおすすめしていただいた本を紹介する予定です。

最近、文庫本のコーナーで次は何を読もうかな、と、ぼーっとしている時間が増えました。

なかなかピンと来るような本が見つけられないので、おすすめしていただけると本当に嬉しいです。

ありがとうございます。

ドラクエ11はまだ終わっていません。

頑張ります。(Y)

コメントを残す