[書評やーるー] ぱる通信

[201808]
・・・・あなたの知らない世界 ぱる出版

書店員の皆様、こんにちは!

とにかく毎日暑くてつらいので、今月もゆるっと本を読みました。

涼しいところに行きたいです…。

・羊と鋼の森(宮下奈都著)

実写の予告を見てピアノの調律師の話と知って興味を持った作品。
主人公の成長を少し遠くから見守るような気持ちで読みました。
文章がすごく綺麗で、そのお陰ですぐ眠くなってしまう…。
でもとても心地よい感じ。
私はピアノを習っていましたが、調律には全く詳しくなかったので、勉強になりました。
あとピアノが弾きたくなりますね。
短くて、さらっと読めるところがとってもよくて、たまにはこういう心穏やかな作品も良いなあ、と思いました。

・悲しみのイレーヌ、その女アレックス(ピエール・ルメートル著)

前回『徹夜本』を教えて下さい、と書いたところ教えていただいた『その女アレックス』。
以前店頭で3部作が並べられてる時に気になったのですが、怖そうだし翻訳本だし…と思って敬遠してたのですが、きっかけをいただきありがとうございます!
ちょっと調べたところ、日本での翻訳本の刊行順ではなく、元々の刊行順である『悲しみのイレーヌ』を先に読む方が良いという感想を見かけたので、『悲しみのイレーヌ』→『その女アレックス』の順に読みました。
えぐいと聞いておりましたが、本当にえぐい…。
正直すごく面白かったです。
面白いと言うと語弊があるような気がするのですが、翻訳の文章も自然で、スルッと読めてしまいます。
サスペンスにしても読んでて背筋がゾワゾワするような恐ろしい内容なのですが、すっかり夢中で読んでしまいました。
なんか痛くて怖い。

・楽園のカンヴァス(原田マハ著)

ルソーの絵を巡ってのバトル…というか、この絵、ルソーにこういう背景があって、それを更に膨らませたような話で、美術史を勉強した気分になります。
どうしてこんな風に話を膨らませられるのかなぁ、と不思議な気持ちに。
実際に見ていない絵画なのに、登場人物と同じように、絵を眺めている気持ちになるというか、絵を見て圧倒させられる、そんな気持ちになりました。

そして徹夜本といえば!十二国記も!とお勧めしていただき、ありがとうございます。
3パターンで全巻持ってます。
最初に買ったのは講談社文庫版なのですが、その後、ホワイトハート版を友人が手放すというので譲って貰い、その後新潮文庫で全巻発売し直したのをまた買いました。
こういう、同じ作品を何種類も持つのが本棚を圧迫する原因だとわかっているのですが…。
私は慶国が好きで、『月の影 影の海』の下巻を一番読み返してるのですが(上巻は読むのがつらい)そういえば最近読み返してないから、また読み返そうかな。
そうして思い出すのです、新作が出ていないことを…。

暑いと外にも出たくないし家に居てもゲームすらする気になれないんですよね。

テレビもプレステも熱くて…。

皆様くれぐれも熱中症に気をつけてお過ごしください。

それではまた次号、よろしくお願いいたします。(Y)

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