11.今回エッセイを書いてくれた方:イヌ(柴犬)(2回目)

柴犬

「有名犬」

イヌの中にも有名人というのはいるらしい。

いや、この場合は「有名犬」と言うべきだろうか。

オレは外で飼われているため、普段テレビを観ることは無いのだが

先日主人からイヌ界の有名人について色々と教えてもらう機会があった。

 

数多くいる有名犬の中でも特に代表的なのは

人間達から「ハチ公」と呼ばれていた秋田犬で

なんでも9年もの間、駅前で主人の帰りを待ち続けていたというのだが

話を聞くとどうにも疑わしい。

本当にそいつは飼い主の帰りを待つために駅前にいたのだろうか。

もしかしてそこに行くといつもエサをくれる人間がいたから

行ってただけなんじゃないだろうか?

どうにも人間達が勝手にそいつのことを

良いように捉えているだけのようにしか感じられない。

 

今、携帯電話のCMで有名になっている北海道犬がいるらしい。

何でもそのCMではそいつの映像に人間の声が足されていて

あたかも人間の言葉を喋っているかのようにさせられているというのだが、

それもどうにも人間達に遊ばれているだけのような気がする。

本人はちゃんとそれを分かった上で出演しているのだろうか、

分かった上でやるにしてもあまり良い気はしないので

もしオレにそんな仕事の話が来た時には絶対に断ってやろうと思う。

 

また10年くらい前には金融会社のCMで有名になった

チワワがいたらしいのだが…

前回も書いたがオレは小型犬がキライだ。

 

1年間もの間、南極で生存し続けたという2匹のイヌ、これはスゴイと思う。

だってその南極とかいう所は地面が全部氷になっていて

日本の冬よりも寒い気候が1年中続いているんでしょう?

そんな所で1年間も生き続けるのは

並大抵の大変さではなかったに違いない。

彼らは有名犬になって然るべきだとオレも思う。

オレだって他のイヌのことを褒める時は褒めるのだ。

 

他にも有名犬はたくさんいると思うが

一般のイヌであるオレにでも言えることが一つある。

それは有名になりたくてなってるイヌなんて1匹もいないということだ。

 

我々イヌは適度な運動と食事と睡眠ができれば十分幸せなのだ。

だから有名になりたくないと思っているオレは名前も公開しないし、

写真も顔を写さずに撮ってもらったってワケなのである。

これからも普通の生活が続けばいいなぁとオレは思っている。

 

鎌形のお礼コメント:

イヌさん、ありがとうございました。

前回に引き続き、イヌらしからぬ

ひねくれた思考の数々、とても面白いと思います。

今度は「イヌを使ったダジャレの数々」について

どう思うか語ってほしいところですね。

その内またよろしくお願いします。

 

次回は「プラットホームの時計のエッセイ」です、お楽しみに。

 

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