その1「酒(継続中。3年目)」

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・ツマラナイ男

約2年前、次男の誕生を機にお酒を一切やめた。

もともと体質的にすぐに顔に出るタイプで、翌日にも残りやすい。

 

下手の横好きで、酒席にはよく顔を出していたが、特に金曜の夜は気の緩みもあってかついつい飲み過ぎてしまい、土曜日の朝は全く起きられなかった。

10時過ぎに起きると、妻と長男の冷たい目線(こっちは6時には起床してるよ、という目)。

その視線に耐えられず、次男誕生の前、陣痛を控えていた妻に対して、「育児が落ち着くまでは飲まない」と約束した。

 

思えばそれからいろいろあった。

普通のサラリーマンである私は、友人との酒席はもちろん、仕事上の飲み会もある。

昨日までビールを何杯も飲んでいた人間が急に飲まなくなるのだから、最初は不思議がられた。

 

「どうしたの?」
「いや、ちょっと今日は…」

「いつまでダメなの?」
「とりあえず1年は…」

「奥さんには内緒にしとくから、1杯くらいいいじゃん」
「いや、すいません…」

 

そんなやりとりを所々で延々と繰り返した。

 

せっかく誘ってくれるのを断るのも申し訳ないが、半年くらい経つと誘いそのものも激減。

ただでさえ少ない友だちがさらに少なくなってしまった。

 

そりゃ、そうだろう。

せっかく気を晴らそうにも、向かいにいる男が烏龍茶ばかりじゃ楽しくもなんともない。

なぜか妻からも「ツマラナイ男」のレッテルを貼られてしまった。

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・それでも夢は、子どもたちと酒を酌み交わすこと

そうは言っても、嫌いになって飲まないわけじゃない。

個人的な忍耐も多々あった。

 

出張帰りの新幹線。

一息ついた後のビールは格別だ。

なのに、私はノンアルコール。

 

夏祭り。

「生ビール500円」の文字に胸躍る。

なのに、私は昔懐かしの瓶ラムネ。

 

温泉旅館。

風呂上がりのビールが日々の疲れを癒してくれる。

なのに、私はオレンジジュース。

 

うーん。

これでいいのだろうか。

周りのテンションも下げているんじゃないか。

 

こう見えて結構気にしているんです。

やっぱ、ビールは美味いし、飲みたいときもある。

このままだと、「夢は子どもたちと酒を酌み交わすこと」というセリフも、言えなくなってしまう。

 

うーん、いつまで続けようか、この習慣……。
(了)

 

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