27.怪奇・リングストロボ自作男
・イカレたカメラ野郎がいたワンダーフェスティバルは、言うなればお祭りです。 ガレージキットの写真を撮らせてもらうのも楽しみのひとつ。 コスプレさんも大勢いるので、そこを撮りたいマジ装備のカメコ(カメラ小僧)おじさんも多くいます。 そんな中で、ミニチュアサイズのガレージキットをきれいに撮りたいカメラ野郎のイカレた自作装備を発見しました。
・自作キットを撮るための自作ストロボ「リングストロボ」ってのがあります。 レンズの周囲に丸く光る部分があって、主に接写のときに役立ちます。 レンズと同じ位置に光源があるので影ができないのです。 通常のクリップオンストロボはカメラの上の方から光が出るじゃないですか。 それだと被写体の下側に影ができちゃうんですけど、レンズ周囲が発光するリングストロボの場合は光が「まわる」んですね。 影も薄く、きれいに撮れる。 リングストロボには接写用の小さなものから人物撮り用の大きなものまであります。 売ってるんですよ。 買えば買えるんですよ。 なのに。 「欲しいものは自分で作る」ガレージキットの祭典という磁場がそうさせるのか、自作してきた人がいたんですよ。 なんとストロボ6灯を円型に配置。 乳白のPP材をディフューザー表面にして個々のストロボはプチプチで包み光を和らげつつ衝撃からも保護。 背面は黒のプラダン(プラスチック製のダンボール)で遮光し、カメラ本体をマウント。 これだけ大きいリングストロボはスタンドで立てたいところですが、移動しながらの撮影の為にカメラ本体と一体化ですよ。 内部を見ると涙ぐましいほどの努力と工夫が見えます。 ホットシューから3灯、スレーブで3灯。 シンクロはとれますが凄まじく重たいはず。 いやマジでマジで。普通のリングストロボは光源がひとつで、それをディフューザーで広げて広範囲を照らすわけですよ。 なのにこれは6灯ですよ。 通常の6倍の光量ってことですよ。 それで何を撮るかって、小さいガレージキットですよ。 彼はこれだけの明るさが欲しかったわけですよ。 スタジオでもない、背景もまちまち、基本的に薄暗い。 この環境で、少し離れたところからズームして小さなガレージキットをキリッとシャープに撮影するために必要だと思われる装備がない(または買うと高い)。 だから自作した。 そういうことですよ。 まあ、作ってみたかっただけかもしれません。 そういう衝動はよくあります。 次回も、ディーラーじゃないけど自作しちゃう話です。お楽しみに。
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