4.今回エッセイを書いてくれた方:ペンギン

ペンギン

・「結婚できない男」

先日また1人

同じ動物園で働いている仲間が結婚をした、

ペンギンだけでもこの1年の間でもう3人目である。

かく言う僕には全くと言っていいほど結婚できそうな兆しが無い。

恋人が出来てもその相手となかなか

結婚まで行き着くことができないのだ。

これは僕の性格が原因なのだろうか、

職場でもチームのリーダーとして後輩ペンギンをまとめている仕事柄

どうしても細かいことが気になってしまうのだ。

 

例えば彼女が家で手料理を作っている時、

彼氏としてはただ料理が出てくるのを待っていればいいものを

その子の手際が悪いとつい口を出してしまいたくなる。

「ほらほら、お湯は先に温めておかないと」

「違うでしょ、もっと冷めにくい料理から作っていかないと」

そんなことを言っている内にいつの間にか

彼女の僕に対する愛情は冷めていってしまっているのである。

 

かと言って外食に行けば今度は店員の働きぶりが気になってしまう。

いけないことだと思いながらも少し店員の対応が遅かったりすると

イライラを隠すことができず、その顔を彼女に見られて引かれてしまうのだ。

女性というのはそういうちょっとした悪い部分を

逃さずチェックしているから恐ろしいものである。

 

そんなわけで今僕には恋人がいないのだが

最近では出会いを求める気もあまり起こらない。

そもそも結婚ってしなければいけないものなのだろうか?

最近ではそんな疑問がどんどん自分の中で膨れ上がっているのである。

 

友人のシロクマにその話をしたところ

彼はこんなことを言っていた。

「結婚なんて勢いでするものだよ。

そんな難しいことを考えてたらいつまで経っても結婚できないって」

確かにそうかもしれない、

僕は結婚というものをものすごく大きなものだと思い過ぎている所もあるのだろう。

 

実家に帰れば母親がまるでおまじないをかけるかのように

僕に繰り返し言ってくる。

「早く孫の顔が見たいわぁ」と…

今年の正月なんかは特にヒドかった、

遊びに来ていた親戚の人達が全員で僕にお見合いを勧めてきたのだから。

 

周りの人間から結婚に対するプレッシャーを与えられる度に

僕は1人でどこかへ飛んで行ってしまいたい気分になるのだった。

まぁ僕はペンギンだから飛ぶことはできないのだが…

 

鎌形のお礼コメント:

ペンギンさん、ありがとうございました。

飛べないのをいいことに最後に上手いことを書いてますね!

もしかしてホントはそれが書きたかっただけなんじゃないですか??

 

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