13.熊出没とコースデビュー
午後2時近くになったので、アカデミーに戻るとアメリカ人の彼女がすでにいました。 彼女はヨーロッパを旅行中で、すでにパリやアムステルダム、ローマなどには行ったそうです。 これから南仏とスペインにそれぞれ1週間ずつ滞在し、最後の週はまだ決めていない。 でも、どこか素敵なところへ行きたい!と言っていました。 私は彼女がソフィア・ローレンの若いときに似ていたので、イタリア系のアメリカ人だと思っていましたが、フランス系だそうでとても魅力的でした。
アカデミーの熊みたいなスタッフからスマートフォンの番号を聞かれていたり、デートに誘われていました。 「それは無理だろう」と思っていたとおり、セント・アンドリュースではゴルフだけに興味があると言っていました。熊撃沈です。 ドイツ人の青年が10分ほど遅れて来ました。 そして、スタッフが用意してくれたゴルフセットを持ってショートコースに行きました。
私はコースに出るのは初めてだったので、期待と不安の入り混じったワクワクした気持ちでしたが、何をどうすればいいのかよくわかっていませんでした。 オランダ人と南アフリカ人の中年カップルは、私たちが遅れてきたので、すでにコースでプレイしていました。
アメリカ人の彼女とドイツ人の青年と私でプレイすることになりました。 受付で、スコアカードと小さな人工芝のマットを渡されました。 マットは、第1と第2ホールだけ全英オープンでの荷物置場になっていたところの芝に養生が必要だったからとのこと。 説明されてそれらを持って始めました。
彼女は1年半ほどのゴルフ経験がありましたが、ドイツ人の青年は数日前に始めたばかりだったので、おかしなフォームで打っていました。 私は日本でフォームの練習をして来たのは正解でしたが、彼はそれでも空振りはせずに打つので、フォームを練習したらたちまちうまくなりそうです。
私は最初からスカッと決めようとしましたが、2回ほど空振りして、2打目に飛びすぎてグリーンの奥にある塀を越えて道路のほうまで飛んで行きました。 そのときに日本でゴルフ保険に入るのを忘れたことを思い出しました。 ここは家族で楽しめるショートコースですが、気軽に楽しめる分、プロを目指している若者や他のコースでプレイするベテランもよく訪れます。
私たちが第1ホールでプレイしていると、初老のベテラン男性ゴルファー2人が、私たちが終わるのを待っていましたが、しびれを切らしたのか、先のコースでプレイし始めました。 2時間ほどで9ホールを終えましたが、やはりショートゲームが重要だと感じました。 グリーンに到達するのに2〜3打で済みますが、パッティングで3〜4打していては意味がありません。
アメリカ人の彼女はバンカーに入れて相当苦労していましたが、ここのバンカーは以前にも触れたように尋常ではないので、入ったら2〜3打で出なければ、もしくは最初から諦めたほうがよいです。 また、高い木はありませんが、ラフに入ったら見つからないものだと、これまた諦めたほうがよいです。
アカデミーのスタッフは最初からナンバー違いの4個のボールを用意してくれていました。 私はすでに第1ホールでボールを無くしてしまったので、彼らには本当に感謝しています。 また、最終的に誰がよいスコアだったかよりも、初めてコースに出て一緒にゴルフをしてくれた彼女たちにも深く感謝しています。
最終日はまたここでプレイしましたが、初めてコースでプレイしたことは忘れられません。
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