30.パスポート写真

こちらの身分証明書などの顔写真は、必ずみな笑顔で撮る。

免許証から卒業写真までみんな笑顔。

ニッコリしている。

日本はと言えば、アメリカ人程はニッコリしていないし、どちらかというと笑顔ではない。

単純に文化や習慣の違いだからこれはこれで良い。

どっちが良い悪いのケチをつける気は毛頭ない。

先日、子供たちのパスポートが切れたから、更新手続きをした時の事。

娘の顔写真を撮って、アメリカと日本の両方のパスポートの申請書に貼った。

笑顔の写真である、別に大笑いしている写真ではない。

口元が結構開いていて歯が見えるいい笑顔である。

で、その写真を、とある日本領事館に申請書に貼り付けて送ったら数日後電話が掛かってきた。

何かと思ったら、「娘さんの顔写真なのですが、パスポート写真としては笑顔をし過ぎなので撮り直していただきたいんですが….」との事。

驚いた。

「エッ、マジですか？」と聞き直してしまった。

実際の写真はそれほど笑っているわけでもないし、ここは皆スマイルで証明写真を撮るお国柄。

しかもまだ娘は4歳（当時）なんだけど…….アメリカのパスポートは同じ写真使って何も問題なく作れたんだけどなあ…..

ちょうどその時、一緒にいたJeffに話をしたら、「普通、4歳の女の子がテロするとは思えないから、そのくらい別にいいのになあ….お前の国も大変だなぁしかし～ッ」と言われてしまい大笑い。

しょうがない、面倒だけどそう言うんだから従うか。

もう一度証明写真を撮ってくれる所に行って、事情を説明。

撮ってくれる人はもちろん驚いていたが、今度は「ハイッ、笑わないで～」と言いながら撮ってもらったのは言うまでもない。