5. 医者と歯医者

me at hall

・「ポンポンがかゆくなります」

イギリスは入国してNHS(国民健康保険)に登録すれば、誰でも無料で医療が受けられます

大学によっては常駐、または医学部の附属病院で診察してもらえます。

 

ただ、手術を必要とする病気の場合、何か月も先に予約を取らなければならなかったり、場合によっては1年後に手術なんてこともあったりして、多くの人は私設病院に通っていたり、フランスやギリシャなどのEU圏内の医療機関で手術を受けたりしています。

 

これは社会問題になっていて、こうした医療制度を見直す動きがありますが、改善される見通しは不明です。

アメリカや日本も違った意味で問題を抱えていますが、近場の国で手厚い医療が受けられるならいいかもしれません。

 

さて、多くの学生が大学の診療所の訪れるのですが、私も日本よりもだいぶ乾燥した気候のため、乾燥肌で痒みに悩まされました。

そこで一度だけ学生寮の近くにあった診療所に行ったことがあります。

 

あらかじめ予約を入れて行ってみると、いかにも英国紳士といったドクターがおりました。

彼はわたしの症状から水溶性のクリームとステロイド系の軟膏を使うことを提案しました。

私はそれを了解し、彼は処方箋を書いてくれました。

 

ほかにも当時喫煙していたために禁煙の方法を聞いたり、正しい英語の使い方を教えてくれたりもしてくれました。

彼は自分の妻が禁煙するのにかなり努力したことを語りはじめ、ニコチンガムやパッチだけでは禁煙はできなくて、最終的には「その人自身の禁煙する気持ち」がいちばん重要だと言っていました。

 

それから、正しい英語の使い方ですが、私がStomachやBellyではなくTummyという言葉を使ったら、それはよくないと言っていました。

日本で言えば「腹部に発疹ができます」を「ポンポンがかゆくなります」といったところでしょうか、確かに紳士が使う言葉は常に正確でなければなりません。

 

処方箋は近所の薬局に持っていけば、薬剤師が用意してくれます。

こちらは薬代を支払わなければなりませんが、60歳以上になると薬も無料の場合があります。

例えば、バイアグラのような勃起薬は無料で支給されますし、糖尿病や高血圧の薬も安価で購入できるようです。

 

・見た目残念だがとても頑丈

それから、日本で治療した差し歯が食事中に取れたことがありました。

Bootsなどのドラッグストアに行けば、応急処置のセメントを売っているのですが、そのときは知らないので、歯医者を探してロンドン大学の緊急治療センターに行きました。

 

このときのドクターは女医で、とても研究熱心な印象を受けました。

日本の技術に興味があったのか、写真を撮っていました。

その後その差し歯でしばらく過ごしていたのですが、新しいものを作りたくて、町の歯医者に行きました。

そこはインド系の英国人がドクターで、日本ではタオルを顔にかけられて治療を受けますが、このときはゴーグルをして顔に水を浴びながら治療されました。

 

しかも、出来上がってきた差し歯は日本人の歯に合わない純白のどうみても、型をとって作ったものには見えませんでした。

作りなおしてもらう時間もあまりなく、料金も日本の2〜3割安だったので、それから何年もしていますが、実はかなり頑丈に長持ちしています。

ピクチャ 18

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