24.座席で寄り掛かってくる人

・実に困った…

電車の座席に座る。

足が疲れていたり、体の具合が悪いときは本当に助かる。

とくに通勤時間は、立っていると動きがかなり制限されるので、座ってリラックスできるのは本当にラッキーなことだと思う。

だが、良いことばかりではないのもみんなだいたい知っている。

いま自分の左肩に、こっくりこっくりさせた女性の体が乗っかっている。居眠りというよりほぼ気絶状態だ。

お願いですから、私の肩で寝ないでください。

若い女性だから喜ぶと思ったら大間違いです。

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・決して、うれしくなんかない

一番いいのは寝ないことに尽きるが、電車で座ったらとりあえず眠くなるのが人間であり、これは期待するものではない。

その前提で続けると、体をまっすぐのまま寝る人、眠りが浅いのか体を鍛えているのか、ふらふらさせずにいる態勢である。

こういう人は素晴らしい。イビキもなければベストである。

 

寝たら、くたーっとしてしまうと自覚している人は、前に伏せるカタチで寝る。

カバン等を抱えながらだと、ラクに固定できて寝やすい。

自分もなるべく前に伏せるようにしている。

ただ、この姿勢は気道が塞がるのか知らないが、イビキを掻きやすい。

自分だ。

だいたいは、一発目の音のデカさに驚いて起きるが、たぶん“だいたい”ではなく「ときどき」だと思う。人間はそんなに上手くできていないだろう。

けれども、自分の周囲に対し迷惑を掛けまいと努力する者として言うが、こっちに寄り掛かられるのはやめて欲しい。

なんかもう堂々とした、たばこ臭い、化粧臭い、酒臭い…ミックスなどは、とても耐えることができない。

老いも若きも男も女も、臭いモノの改善はもちろん首も最低限鍛えておく方がいい。

 

・どうやって、気づかせるかだ

問題は起こし方。

これは結構慎重にするべきで、いかにもイラついて腕で押し返す姿は、立っている人間には「見世物」以外の何者でもない。

寄り掛かる→押し返す→寄り掛かる→押し返しは、なかなか面白いやり取りなのだ。

無意識なのに執拗に同じ嫌がらせを繰り返すからだろう。

実際、ちょっと押し返したぐらいじゃ解決しませんよね。

 

二度はできないが、立ってベルトを直す振りでもしながら座り直す方法がある。

枕が急に起ち上がるわけだから、ほとんどのこっくりこっくりさんは起きる。

ところが、起きるがまたすぐ寝て寄り掛かる剛の者もいる。

また起ち上がって二度同じことをするのは何とも恥ずかしい。

立っている人間からのせせら笑いが妄想的に現れる。

 

前に、ちょこんと座る人もいる。

自分の後ろを空けてしまうことで、枕を探すこっくりこっくりさんがスゴイ角度で体を曲げることになる。

これも90度近く曲がるまでには、ほとんど起きるだろう。

仮に起きないとしても、自分に寄り掛かられることはないので、ストレスにならない。

ただひとつだけ、目の前に立ってる人と至近距離となって、あまりいい気がしない。

 

・意外に通用したスマホのアラーム

あるときに、偶然だが電話の着信で起きてくれたことがあった。

それで思いついたのが、スマホのタイマーで音を鳴らし、こっくりこっくりさんを強制起床させようという試み。

AndroidアプリにしろiPhoneアプリにしろ無料で山ほどあるので好きに選べばいいが、すぐ鳴らしたいので短い秒単位でできるものと、振動にも変えられるものを探した。

自分のは「Vibalarm」で、“5秒前”からセットできるので重宝している。

さすがに振動するモノを相手に押しつけるのはほぼ犯罪だろうから、自分で持つ。

持つが、しばらく振動し間抜けな音がするので、みんな起きてくれる。

 

それでも起きない人がいて、その時は一度立ち上がり、タイマーセットしたスマホをズボンの前ポケットに入れ座る。

この時点で半分起きてるような感じだが、そこへすぐ振動とアラームが鳴る。

あのトライトーンが変な間で何回も鳴る。

振動もポケットからブインブインさせているので、相手にもわかるはずだ。

さらに、取り出すためにガサゴソ探っていると、間違いなく起きる。実際、起きた。

 

冒頭の気絶していた女性は、キョロキョロ外を見渡すが、まだ到着駅ではなかったらしい。でもまた寝るわけではなく、スマホをやりだす。

「おっさんに眠りを邪魔された死ね」とかLINEに打ち込んでるのかも知れない。

そんな雰囲気で、すごい目で睨まれる。すまんね

 

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