20.キラキラうた旅

・音楽、歌の力…!

被災地にはこれまでも多くの支援の方々が見えられている。

本当にありがたいことだ。

 

炊き出しは無論のこと、お笑い、マジック、郷土芸能、バレエ、アスリート、プロ野球選手、サッカー選手、プロレスラー、クラシック、JAZZ、演歌、POPSシンガー…などなどあらゆるジャンルの方々が訪れて激励している。

そうそう、京都の舞子さんも来てくれた…。

実にありがたい。

被災者は普段はお目にかかれない有名人に会えてテンションも上がった。

 

やはりこれら文化の力は大きいものがある。

とりわけ音楽の力、歌の力は大きいものがある。

短い時間の中にストーリー性があり、感情に触れる迫力があり、心が揺さぶられる力がある。

ライブであるからなおさらだ。

自分の持っている能力、力、パフォーマンスで人々の心を揺さぶり、力を与えることができるという素晴らしさをその道の方々は常に自覚し、社会的貢献を積み上げて頂きたい。

 

ただ、その内容にはそのタイミングというか時季がある、ということも知って欲しい。

私は震災原発事故後1年ほどは何も考えられず、何もできなかった。

ただ呆然と過ごす日々が続いていた。

それは今だ続いている人々もいる、という現実もある。

とりわけ原発事故の被災者の中には多く存在していると思う。

 

そんな時TVや慰問では盛んに「上を向いて歩こう」を歌い、流し、応援歌の代表曲になっていた。

確かに良い歌だし大いに歌うべきだ。

ただ過酷な経験した直後は、立ち上がることも、笑顔をつくることも、ましてや歌を歌うほどの余裕もなければ気持ちも持てないのが現実だ。

そんな中、

「さあ皆さん立ち上がってくださ~い。笑顔になってくださ~い。明日は必ず来ますよ~!大きな声で歌いましょう。上を向いて歩こうでーす!」

と呼び掛けられても心と身体のバランスがとれず、かといって一生懸命激励に来てくれてるのに悪いなあ…とか思ったことが何度かあったもんだ。

 

暫く経ちようやく現実を受け入れ歌えるようになったが、かくもそのタイミングというか相手の心情を推し量ることは難しいのではないだろうか。

とはいえ、やっぱり音楽の力、歌の力には絶大なものがあると思う。

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・キラキラうた旅~うたライブで支援!

そんな中昨年原発被災地の案内をした中に、東京のグループ「キラキラうた旅」の皆さんがいた。

東日本大震災被災地支援に歌、ダンス、マジック、クイズなどのパフォーマンスで支援活動を行っているグループで、これまで5回ほど宮城県岩手県などを訪れていたが、昨年初めていわき市を訪れていた

沙耶加さんと冴理さんというミュージシャンとJAZZシンガーの二人が中心となって活動してきたが、

今年は是非福島の原発事故被災地をスタート地にしたい、という思いでいわきにやってくることになった。

2017年10月7日(土) 特急ひたちで「キラキラうた旅」一行が訪れ、早速いわき市の津波被災地である久ノ浜町にある「浜風きらら」(久ノ浜復興商店街)でミニライブを行った。

午後1時から、JAZZシンガーの「(さえ)()」さんとDannce&Magicの「めめ」さんが素敵な歌とダンス、マジックを披露し子供たちも手を叩いて喜んだ。

ライブ終盤にはにメンバー全員も参加して手話を交えた歌を皆んなで歌い盛り上がった。

訪れていた市民や商店のスタッフも口ずさんだり、一緒に体を動かしたりひと時の生のライブを楽しんでいた。

一行はこれを契機に来年も訪れ、復興支援ライブを開催することとした。

 

キラキラうた旅の一行はこのあと富岡町の原発被災地を視察し、松島、石巻、鮎川等の復興住宅などで支援ライブを行い被災者と交流を重ね、3日目の最終日には仙台市のライブハウス「ラブミー牧場」で打ち上げライブを行い冴理さんの素晴らしいJAZZと幸喜恵理さんのシャンソンなどを披露し帰京した。

 

キラキラうた旅メンバーのタカシさん、カンコさん、ニラさん、ツバサちゃん、サダッチさん、カズさん、クミちゃん、カンちゃん、スミレさん、シュウさん、そして冴理さんメメさん、ありがとう

(171129筆)

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