2.もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
・KAMPF RIESEN MARS 19412013夏ワンフェスで僕の小さなハートがいちばん震えたのがこのディーラー。 KAMPF RIESEN MARS 1941。 カンプフ・リーゼン・マースと呼ぶのでいいのでしょうか。読み方聞いておけばよかった。 なにがすばらしいかって、本体の魅力やディスプレイの本格さもそうですが、とにかくパッケージングです。
・たぶんここまで作り込みたかった通常、個人制作のガレージキットってのはビニール袋とかで「はい、どーも」って感じ、または裸でホイ。 かっこいいメカだろうが美少女フィギュアだろうが裸。 まるで八百屋か肉屋かっていう距離感がこういう即売イベントの楽しみでもあるわけですが、ここのディーラーはたぶんここまでスマートにパッケージを作り込みたかったんですよ。 ガレージキットなのにメーカーの市販品を越えたパッケージってところ込みで作品なんですよ。 まるでパフォーマンスアートですよ。
・優先順位を間違ってる感本格的にデザインされて、しっかり印刷されたボール紙の箱。 ブックレットには世界設定を紹介する小説が載っています。 外箱の中に入れてるキット用の箱までカラー印刷というバカげたプレミアム感はガレージキットの常識を簡単に飛び越えており「あんたバカか、カッコイイな」としか言えません。 呆れたことにはオリジナルのショップバッグまで作っているという事実。 この、優先順位を間違ってる感じがうれしいんです。
・椰子の木、バイク、人型重機世界設定としては「2031年、火星上で第二次世界大戦中のドイツ製『人型重機』が発見され…云々」というSF。 この「もしあの年代の工業技術が部分的にちょっとだけ進化したら」ってノリは定番中の定番。 レトロかっこいい無骨な機械 → しかも兵器として合理性を欠いた人型 → なのに説得力ある造形。 これはすでに一ジャンルを形成するスタイルなんす。 人型メカの足元に小粋に置かれた同サイズのバイクわかりますか。 つまりこういうことです。椰子の木、バイク、なのに戦車じゃなくて人型重機。こういうことです。 サンドブラウンなのは「火星→砂漠→アフリカ戦線におけるドイツ軍」という連想でしょうか。デザインの説得力ね! で、キットもまた完成したら見えない部分に運転席もエンジンもあるというじゃないですか。 力の入れ方が間違ってる。つまりWF的に正しい。
・目の前にある作品について作った人と話ができるで、ディーラーの方と話して盛り上がったのは成型のことでした。 ロボの腰にあたる部分が、テーパーかかって絞られた円筒形じゃないですか。 あのくらい太い円筒って粘土削ってとかじゃ綺麗にできないんす。 肩のとこの円盤も難しい。 とにかく円形は何を元に作るのかが悩みどころなわけです。 で「とにかくハンズであれこれ探して」というところから細部を聞いて「うわーなるほど! それなら丸い、正円が取れる」など。 目の前にある作品について作った人とこうして話ができること、それが同好の士であること。 即売会の醍醐味ですよな!
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はじめまして、kampf riesen mars 1941の西沢です。
その節はありがとうございました。また冬のワンフェスにも出店する予定ですので、是非またお越しください。
因みに、kampf riesen mars はドイツ語なのでカンプリーゼンマルスと読みます。
それと今、秋葉原のイエローサブマリンGショップミントという店でキットの販売をしてもらっています。完成見本と新しいフリーマガジンも置いてありますので、よろしければそちらもご覧下さい。
今後ともよろしくお願いします。
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