16.加藤隼戦闘隊の後継者

「加藤の前に加藤なく、加藤の後に加藤なし」と讃えられた加藤隼戦闘隊長、加藤建夫は1942年に38歳で亡くなります。

その死後、八木正己が加藤隼戦闘隊を引き継ぎ、1943年2月に戦死するまで約8ケ月、加藤隼戦闘隊を率います。

その死後も加藤隼戦闘隊は英軍と戦い続け終戦を迎えています。

 

――300年以上続いた白人を頂点とする秩序

現在も米国を頂点とした秩序が続いているため、日本陸軍は名誉を奪われた状態にありますが、その一人一人は家では父親であり、国と家族にたった一つの命を捧げ、歴史を変えました。

 

八木は亡くなる一ケ月前、7歳の長男に思いを遺しています。

「お前はまだ子供だ。戦争のことなど分かろうはずもない。

父はこれからまた南方へ向かう。

激しいビルマの戦場に帰るのだ。

父は戦闘機乗りだ。

戦闘機乗りというのは、たった一人ぼっちで飛行機を操縦し、敵の飛行機と空の上で撃ちあいをやるのだ。

勝つか負けるか、喰うか喰われるか二つに一つしかない。

いつも、飛び立つときから命はないものと覚悟している。

二度とお前の顔を見ることができないであろう。

しかし、父の魂はいつもお前のそばにいるから安心しろ。

男として立派な成人になれ」

 

300年以上、有色人種は白人より劣った生物とされていました。

有色人種の男性は殺害され、女性、子供は奴隷とされます。

マヤ、アステカ文明を築いた人々の国であるメキシコは、人口の70%以上が白人男性と原地女性の混血です。

ビルマでは王族の男性は殺害され、女性はビルマ人と仲が悪いインド人の愛人に落とされます。

英国はキリスト教に改宗した周辺の少数民族を警察として雇い、多数派のビルマ人を支配しました。

オランダはインドネシア女性との混血児を警察にするとともに、華僑に経済的な搾取を任せてインドネシアを支配しました。

 

この白人至上主義は、日本の台頭により変化します。

日本は敗れますが、1947年8月15日にはインド、1948年にはビルマ(現ミャンマー)、1949年にはインドネシアが独立しています。

 

私も、長男に語りました。

「お父さんの魂はいつもお前のそばにいるからな」

「お化けイヤだ」

人種差別がなく、米国に黒人大統領が誕生する現在の社会は、先人の血により作られたのではないでしょうか。

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